【SWAGE-LINEウラ話】2021年モデルMT-07ブレーキホース開発風景をチラ見せ!
みなさんこんにちわ!プロトツーリング部のあずまです。
今回は、プロトオリジナルブレーキホース「SWAGE-LINE車種専用キット」の開発風景をご紹介します。
あれ?あずまはステーの鬼じゃなかったのかい?
と思ったそこのあなた!
鋭いですね~。
実はあずまはステーの鬼だけでなく、ブレーキホースの鬼も兼任しております。
ということで今回は普段はお見せしないSWAGE-LINE PRO車種専用キットの開発風景をお届けします。
今回ブレーキホースを開発する車両はこちら!
2021年モデルで3代目にモデルチェンジした新型MT-07です!
最近の車両はABSが標準装備になっていますので、当然スウェッジライン車種専用キットでもABS対応で開発を進めます。
ABSに対応の車種専用設計「SWAGE-LINE PRO」シリーズでの設計ですね。
まずはABSユニットにアクセスする為にいきなり外装をとっぱらっていきます。
エイヤッ!
ABSユニットはタンクの下、右寄りに設置されています。
ABSユニットに4か所ホースが接続されています。
前側2か所がフロントホース用ですね。
マスター~ABSユニットのホースとABSユニットから左キャリパーに向かうホースです。
後側2か所がリアホース用ですね。
マスター~ABSユニットのホースとABSユニット~リアキャリパーのホースです。
そして試行錯誤のうえ取付完了!
(なんで一番大事なところを省略するんだい!!)
配管、配線マニア界隈の方はタマランのではないでしょうか?
もちろんホースの向き、バンジョーの角度など全てに意味があります。
さて、ここからは最終チェックの模様をお伝えします。
開発者のみでなく複数のチェッカーが車両を取り囲んで問題が無いかを確認していきます。
1人の判断で決定してしまうのではなく、チェックシートをもとに客観的に複数の人間の目で確認します。
1つ1つの地道な作業がSWAGE-LINEの安全性を高めています。
まずはフロントサスペンションのフルボトムチェックを行います。
静止時はこんな感じ
サスペンションを縮めてフルボトム状態を確認します。
フルボトムとは「サスペンションが一番縮んだ位置」の事です。
かなりブレーキホースのたわみが違うのがわかりますでしょうか?
ブレーキング時、段差乗り越え時などにフロントサスペンションが縮みます。
ブレーキホースも一緒にゴムのように伸び縮みしてくれれば良いのですが、そうはいきません。
フロントサスペンションが縮むとブレーキホースがたわみます。
フルボトムチェックでは、たわんだブレーキホースが車体に干渉しないか、曲率がキツくなり折れ曲がってしまわないか、各接続部に無理な力がかからないか等をチェックします。
もちろんフロントから荷重を抜いてサスペンション伸びきり時のチェックも行います。
バイクは走るものですのであらゆる状況を想定してチェックを進めていきます。
続いてリアサスペンションのフルボトムチェック行ってみましょ~
リアサスペンションをフルボトムさせるのは難しいので・・・
リアサスペンションを外してしまいましょう。
そしてリアタイヤをジャッキアップして・・・
フルボトム!!
こうしてリアもフルボトムチェックOKとなりました。
それにしてもマスター部分とキャリパー部分のホースのラインとスイングアームのラインが相まって凄くカッコいいですね。
続いてハンドルを左右に切るフルステアのチェックです。
まずはハンドルまっすぐ!
手前のホースが山なりになって、ずいぶん余っているな・・・
長すぎるんじゃないの!? と思いましたか?
では左にハンドルを切ってみましょう。
・・・そういうことですね。
ハンドルまっすぐ状態でホースの長さを決定してしまうと、ハンドルを切った際にホースが突っ張ってしまいます。
続いてハンドルを右に切ってみましょう!
見えない!
覗いてみましょう。
ここでホースが長すぎると車体に干渉したり、ホースが挟まれてしまったり・・・
ネイキッド車両とはいえ、かなりスペースの制約がある中での設定となりました。
今回は写真をとりやすいチェック項目のみご紹介しましたが、実際には詳細なチェックシートをもとに純正ホースとSWAGELINEの比較データも残しています。
例:●●部分のクリアランスは純正ホースが○mmでスウェッジラインが○mm
理想的なホース取り回しを実現する為に新たにブレーキホースをクランプするステーを作成する事もあります。
という事で
新型MT-07 2021年モデル用 SWAGELINE PRO車種専用キットの発売決定です!!
時期は2021年10月下旬を予定しています。
お楽しみに!!
あずまはこれからSWAGELINE PRO車種専用取説作成にとりかかります。
今回は最後までお付き合いいただきありがとうございました!
走り出せば、それはツーリング。
バイバーイ