ローダウンの基礎知識 [フロント編] …… 突き出し量 or ショートスプリングで


《この記事で こんな悩みを解決します》

●ハンドルの切れ込みを解消するには?

●フロント車高を下げるには?

●ロー&ロングのスタイルを実現するには?

フロント車高の下げ方・その1 … サスセッティング

足着き性を向上させるために、ローダウンリンクを組み込んだり、全長が短いリヤショックに換装したりして「シート高」を下げると、車種によっては次のような症状が出てきます。


■交差点を曲がるときに、ハンドルが切れ込む

■右左折のときに、イン側のグリップを少し押さないと、うまく曲がれない

■コーナーの前半で、フロントタイヤが大回りする

■加速するときの直進安定性が頼りない

■フロントブレーキの効きが悪い(安心してフロントブレーキをかけられない)


いずれも車体姿勢が「リヤ下がり」になり過ぎている症状なので、フロント車高を下げてバランスを取りたいところです。

フロントフォークにアジャスターが付いているバイクなら、イニシャルプリロードを弱めてダンパーを微調整するのが一般的な対処法。
ただし、プリロードを弱めすぎると乗り心地が悪化したり、旋回性が低下したり、回頭レスポンスが遅れたりするので、やり過ぎは禁物です。

サスペンションアジャスターの調整範囲内でバランスが取り切れない場合や、アジャスターそのものがない場合は、フロントフォークの突き出し量を増やすといいでしょう。

↑ フロントフォークの上面が、トップブリッジから何mm上に出ているかが「突き出し量」。これを増やすとフロント車高が下がります。

突き出し量を増やすときには、ステムまわり(フロントフォーク固定部分)の締め付けトルクを管理しないとハンドリングに影響するので、ノウハウが豊富なショップに作業を依頼すると安心です。
フロントフォークが沈み込んだときに、フロントフェンダーがラジエターなどに当たらないかどうかもチェックしておきましょう。

こうして前後バランスがよくなると、バイクがひと回り小さくなったかのような軽快感を味わえます。
旋回中の車体安定感も増しますから、安心して気持ちよくコーナーを立ち上がっていけるはずです。

フロント車高の下げ方・その2 … ローダウンスプリング

車種によっては、ローダウン専用のフロントフォークスプリングを組み込む手もあります。

例えばプログレッシブサスペンション フロントロワリングキットは、1インチ(2.54cm)または2インチ(5.08cm)のローダウンが可能。
リヤの車高低下と合わせて、迫力あるロー&ロングのフォルムを実現できます。

しかも、専用のリバウンドスプリングを組み合わせることで、全長が短くなったフォークスプリングがインナーチューブ内で遊んでしまう問題を解消。
バネレートをプログレッシブ化(不等ピッチ)することで、底突きや乗り心地の悪化も防いでいます。

↑ ロー&ロングのフォルムを実現するために、ローダウンスプリングを組み込んだ例(プログレッシブサスペンション フロントロワリングキット)。
↑ フロントロワリングキットは、独自のリバウンドスプリング(右側の赤いバネ)を採用することで、1または2インチのローダウン化と優れた乗り心地を両立しています。

組み込みにあたっては、リヤのローダウン化とバランスを取りながらプリロード量やフォーク突き出し量を決めていきます。
車種によってはサイドスタンドのショート化も必要になるので、ノウハウ豊富なショップに作業を依頼すると安心です。
フロントフェンダーがラジエターなどと干渉しないことも確認しておきましょう。

まとめ … ローダウンの基礎知識 [フロント編]

●プリロードを弱めてダンパーを微調整するのが基本

●それでも足りなければフロントフォークの「突き出し量」を増やす

●車種によってはローダウンスプリングの組み込みを